誰の意見も聞かずに決めてはいけない会計事務所

顧問料や、サービスの内容、範囲を詳しく確認せずに契約してしまう現実

どこまでサービスをしてくれるのかわからない
適正な顧問料がわからない
相談できる範囲がわからない

会計事務所は顧問料やサービスが不明瞭な業界であることは確かです。

最近ではホームページなどで明確に表示している事務所も増えましたが、依然、サービスの基準が曖昧で、顧問料も取りやすい顧客から多く取る商習慣は少なくありません。

これは会計事務所に原因がありますが、顧客も会計事務所との契約となると、信頼感からなのか、相手まかせで漠然と「この会計事務所でいいか」と契約してしまう現実があります。

お客様は何をどこまで依頼するか明確にし、顧問料やサービスの内容、範囲を確認したうえで契約することが大事なことです。

 

安いという理由だけで選んではいけません

新設法人が会計事務所を選ぶ際、顧問料ができるだけ安いところを探す場合が多いようです。最近では低価格で顧問契約する会計事務所もありますが、

顧問料の他、“別途料金”の存在を忘れてはいけません。

よくある別途料金の一例
・ 記帳代行業務(毎月)
・ 給与計算業務(毎月)
・ 各種議事録作成(都度)
・ 社会保険の算定基礎届(7月)
・ 社会保険の加入・喪失の手続き(都度)
・ 雇用保険、労働保険の申告(5月)
・ 年末調整(12月)
・ 源泉徴収票作成(12月)
・ 給与支払報告書作成、提出(1月)
・ 法定調書合計表作成、提出(1月)
・ 償却資産税申告書作成、提出(1月)
・ 源泉所得税納付計算業務(6、12月)

申告業務以外にも年間で依頼せざるを得ない業務は多岐にわたり、“目先の金額”で決めた顧問料にこれらの業務は含まれているのかどうかは重要であり、年額で考えた場合は結局安くなかったという結末はよく見られます。

また、安さを追及するあまり決算時のみ依頼する場合も注意が必要です。

決算時のみといっても依頼する処理量は1年分であり、顧問料が大幅に下がるわけではなく、決算対策や翌年度以降に必要な税務書類の届出書類まで全て対応してくれない場合も多いので、思わぬ損害が生じる可能性もあります。

 

会計ソフトの操作方法を相談する、時間とコストの無駄

多くの会計事務所は、正しい帳簿の付け方を教える“経理指導”や、会計ソフトを入力する“自計化支援”を推進してきます。もちろん全て自社内で実務を行うことは間違いではなく、会計事務所も正しいことを指導しているのです。

しかし、自計化支援の裏側には

“書類をチェックする時に見やすい”
“会計ソフトの入力をしなくていい”

など、会計事務所が仕事をやりやすくしたいという内部事情があるのも事実です。確かに自計化は、すぐに収支を確認できるなど、顧客側にメリットはありますが、確実にこなさないと最終的には意味を持ちません。

特に新設法人にとって、専任の事務員がいるわけでもなく、専門知識の必要な経理業務に時間をかけて全て自計化することは難しい問題です。

せっかく会計事務所に依頼したのに業務量が全く減らないという悪循環に陥る場合もあり、“会計ソフトの操作方法を会計事務所に相談する”などという生産性が全くない時間を使うことになることも考えられます。

会計事務所が薦める理由
・ リアルタイムで業績を知ることができる
・ 会計事務所が手間がかからない
・ 顧客に数字について興味をもってほしい

会計ソフトを導入してよくある結果
・ 使いこなせない
・ パソコン会計導入でも他の作業が減らない
・ 会計事務所への質問が増える
・ 早く試算表が見れるはずなのに見れない
・ 正確な作業ができないため結局遅れる
・ 入力に没頭してしまう
・ 社内業務が増える

何故自計化できないか
・ 会計処理・税務処理が専門的
・ 会計ソフトの操作が難しい
・ 時間がない
・ 面倒

本来、企業のパートナーであるべき会計事務所に顧問を依頼した理由はどのようなものでしたか?

経営のアドバイスがほしい。
税金対策をしてほしい。
専門的な業務を任せたい。 etc...

少なからず、“会計ソフトの使い方”や“勘定科目を何にすべきか”などの相談をするために顧問契約したはずではないと思います。

“事務に没頭する人”になるか、“経営判断をする人”になるかはパートナーの選び方で経営は大きく変わります。